登記費用の総額は「固定資産評価額」で決まる!
▼固定資産評価証明書の例 ※当事務所作成見本
固定資産評価証明書とは、固定資産評価額や所有者、所在地などを証明する書類です。
司法書士に登記を依頼しようか、検討中に最も気になるのは、やはり“費用の総額”だと思います。
司法書士に支払う“費用の総額”の内訳は、大きく2つに分かれます。
それは「司法書士報酬」と「登録免許税等の実費」です。
『全部でいくらくらいかかりますか?』というご質問に対して、「司法書士報酬」はある程度お答えできますが、「登録免許税等の実費」を含む“費用の総額”は、簡単にはお答えできません。
なぜなら、登記をする対象不動産の固定資産評価額によって登録免許税という登記申請時に支払う税金の額が計算されるので、固定資産評価額が分からないと“総額”をお答えすることができないからです。
登録免許税の計算方法の一例(原則)
- 相続による所有権移転登記の場合…固定資産評価額×0.4%
-
固定資産評価額1,000万円なら登録免許税4万円
- 売買や贈与による所有権移転登記の場合…固定資産評価額×2.0%
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固定資産評価額1,000万円なら登録免許税20万円
一方で固定資産評価額が分かれば、早い段階で総額をお知らせできますので、登記をご依頼いただく際に固定資産評価額を把握されることは重要です。
固定資産評価額を調べる方法
固定資産評価額を調べる方法は2つあります。
1. 課税明細書の「評価額」を確認する
都税事務所または各市区町村役場の資産税課等から毎年5~6月に届く固定資産税関係の書類をご確認ください。課税明細書の「評価額」という欄に記載されているのが固定資産評価額です。
なお、課税明細書は登記申請時に「評価額を証明する書類」として利用できます。お持ちの場合は、ご相談時にご用意ください。
2. 固定資産評価証明書を取得する
▼固定資産評価証明書の例 ※当事務所作成見本
固定資産評価証明書は、不動産の所在地が東京23区の場合は都税事務所で、その他の場合は各市区町村役場の資産税課等の窓口で、取得できます。
都税事務所の申請様式は、▶こちら からダウンロードできます。
申請時に「対象不動産の土地の地番」と「建物の家屋番号」の記入が必要ですので、権利証等で事前に確認しておきましょう。
(地番や家屋番号は住所とは違い、不動産を特定するための番号です)
▼「地番・家屋番号」について詳しくはこちら
固定資産評価証明書を発行する際の手数料は、東京都の場合「1件目:400円、2件目以降1件:100円」です。
ただし、所有関係により追加費用が発生する場合がありますので、ご注意ください。
なお、売買等で不動産を取得したい場合、固定資産評価証明書は売主である現所有者しか取得できませんので、売主が取得したものを不動産仲介業者等からお受け取りのうえ、ご確認ください。
評価証明書と公課証明書の違い
評価証明書と公課証明書は、どちらも固定資産に関する証明書ですが、内容が異なります。
評価証明書は前述の通り、固定資産評価額や所有者、所在地などを証明する書類です。
公課証明書は評価証明書の内容に加えて課税標準額や固定資産税、都市計画税の税相当額が記載されています。
そのため、不動産売買時に固定資産税を日割り計算する場合などは、公課証明書が必要です。
なお、不動産登記の際は評価証明書でも公課証明書でも、どちらでも大丈夫です。
固定資産評価証明書の取得方法
窓口で取得する場合
固定資産評価証明書は所有者本人か相続人、代理人が取得できます。
窓口で取得する場合、申請書以外に必要な書類は以下の通りです。
- 所有者自身が取得する場合
- 免許証等の身分証明書
- 相続人が取得する場合
- 所有者の死亡が分かる除籍謄本と、所有者の相続人であると分かる戸籍謄本
- 相続人の免許証等の身分証明書
- 代理人が取得する場合
- 上記1. 2.の者からの委任状
- (相続の場合は)所有者の死亡がわかる除籍謄本と、代理人が所有者の相続人であると分かる戸籍
- 代理人の免許証等の身分証明書
郵送で取得する場合
基本的には申請書と上記1~3を同封し、返信用封筒を付けて郵送します。
その他注意点
- 身分証明書、戸籍等はコピーで大丈夫ですが、委任状は原本が必要です。
- 郵便局で購入できる「定額小為替」を同封して支払いをします。(各自治体で値段が違うので、必ず事前に金額を確認しましょう)
委任状の書き方
委任状があれば親族に限らず、誰でも代理人になることができます。
一般的な委任状の記載事項は、以下の通りです。
- 代理人(窓口に行く方)の住所氏名
- 取得権限の委任事項と、取得したい固定資産評価証明書の年度
- 対象不動産の土地の地番、建物の家屋番号
- 委任日
- 委任者(頼む方)の住所氏名
- 押印(認印可。ただしシャチハタ等のスタンプ印は不可)
詳しくは取得する各自治体等にお問合せください。
なお、各自治体等のホームページにも委任状のひな形が用意されています。
固定資産評価額を調べる時の注意点
課税明細書や固定資産評価証明書で固定資産評価額を確認する場合、以下のような注意点があります。
1. 私道(公衆用道路)を所有している場合、私道は「課税明細書」に記載されません。
ご近所の方と共有していることが多い私道ですが、固定資産税が非課税のため、課税明細書には記載されません。(記載される自治体もありますが、少なくとも都税事務所の場合は記載されません)
登記申請時には私道の名義も変更しますので、「非課税である」ことを証明するため、私道をお持ちの場合は必ず「固定資産評価証明書」を都税事務所や各自治体から取得する必要があります。
2. マンション一棟の金額が記載されている場合があります。
マンションにお住まいの場合、課税明細書の固定資産評価額が部屋ごとの金額ではなく、一棟丸ごとの金額が記載されている場合があります。
部屋ごとの固定資産評価額を知りたい場合は、「固定資産評価証明書」を取得する必要があります。
現在、登記申請の添付書類として「課税明細書」「固定資産評価証明書」のどちらでも利用できますが、1.のような私道(公衆用道路)や、2.のようなマンションの場合、必ず固定資産評価証明書を取得して提出する必要があります。
3. 年度をまたぐと再取得が必要になります。
固定資産評価額は、年度(4月1日~翌年3月31日)ごとに算定されます。
登記の準備を進めている間に新たな4月を迎えてしまった場合は、新年度の「課税明細書」や「固定資産評価証明書」を取得し直し、金額が変更している場合は計算し直す必要があります。
あくまでも登記申請日が含まれる年度の「固定資産評価額」が必要ですので、2~3月頃に登記申請を検討している場合は計画的に進める必要があります。
固定資産評価証明書の取得は、明星司法書士事務所におまかせください!
「固定資産評価額」は登記申請費用の算出には欠かせないものですが、申請書や委任状の記載方法、不動産の特定、私道(公衆用道路)の有無、登記申請に使用できる書類の確実な取得など、さまざまなポイントがあり、場合によってはせっかく取得したものが使用できない可能性があります。
明星司法書士事務所では、初回無料相談時に対象不動産の確認方法や、お客様の登記に必要な固定資産評価額に係わる書類についても丁寧にご案内しております。
ご相談いただいた上で、ご自身で取得される場合はその方法のご案内を、または、取得をご依頼いただければ当方が代理人として、必要な書類を確実に取得します。
- 「手元にある書類は使えるのか?」
- 「課税明細書はあるが、どれが固定資産評価額かわからない」
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不動産登記のお客さまの声
実際に不動産登記のご相談をいただいたお客さまの声をご紹介します。
不動産登記のお客さま(練馬区・30代女性)の声
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相続登記・不動産登記のお客さま(埼玉県入間市・40代女性)の声
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